ふじおか不動産株式会社

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適材適所
木造住宅と慣用句
日本では、木造の建築物をとおして、生活に密着している言葉があります。
「適材適所」という言葉は、最近は人材の適切な配置などに使われることが多いですが、本来は木造建築物の木材の使い分けが語源です。
例えば土台は腐りにくく、耐久性のある栗や檜、柱は木目の美しい杉や檜、屋根荷重を支える梁には、強靱な松などが一般的でした。
床材には、檜材など(檜舞台という言葉もありますね)内部家具でも桐のタンスなどは最適とされました。
建築(住まい)に関することわざや慣用句はたくさんあり、それが生み出された時代の世相・文化を色濃く反映していると言えるでしょう。
住まいの材料や構造の一部、大工道具などを例えたものが多く、代表的なものを紹介してみます。    
軒(ひさし)を貸して母屋(おもや)を取られる
 建物一部を貸しただけなのに、全部を取られてしまうこと。(同義語:恩を仇で返す)
うだつが上がらない
 うだつとは、昔の家には隣家との間に張り出した小さな防火壁があり「うだつ」と呼びました。防火壁がいつのまにか装飾的な意味が強くなり、家の財力を誇示するものにたとえられるようになりました。防火壁がいつのまにか装飾的な意味が強くなり、家の財力を誇示するものにたとえられるようになりました。
適材適所
 現在は「人を適材適所に配置する」などとよく使われますが、本来は大工が木材を使う時に生まれた言葉です。家づくりをシンプルに考えれば、適材適所が長持ち住宅の原則ですよ。
起きて半畳、寝て一畳
 起きて読書に使う広さは畳半畳で、寝るときには畳一畳あればよいという質素な姿勢をあらわした言葉です。
羽目(はめ)をはずす
 「羽目」とは壁などに張る板をいい、整然と並ぶ羽目板をはずしてしまっては意味がなくなってしまうことです。今は、調子に乗って度をはずすときなどに使われますよね。
埒(らち)があかない
 「埒」とは、生垣や仕切りのことをいい、障害物が取り除かれない、はかどらないことをいいます。
壁に耳あり障子に目あり
 よく聞く言葉ですよね、どこで誰が見ているか聞いているかわからないという言葉。
釘を刺す
 念のためダメ押しをすること。
糠(ぬか)に釘(同義語:豆腐にかすがい、のれんに腕押し)
 
糠に釘を打っても効き目がないことから、手応えのないこと、効き目の無いこと。
焼け跡の釘拾い
 火事で家が焼け落ちた後に釘を拾い集めてもどうしようもないことから、散財したあとで細々と倹約すること。
子はかすがい
 かすがいとは、木材をつなぐ補強金具のことで、子どもが夫婦の縁をつなぎとめる役割になる意味。
棚に上げる
 物事を棚の上に置いてしまい、不都合なことには触れずおくこと。
棚からぼた餅
 努力しないで幸運が舞い込んでくること。
二階から目薬
 なかなかうまくいかない、もどかしいことのたとえ。
笑う門(かど)には福来る
 入口から笑い声が聞こえるような家は、自然と幸運がやってくるという意味。
縁の下の舞
 縁の下で舞っても、誰も見ていないことから、人が見ていないところで虚しい努力をすること。
広き家は鞘(さや)鳴り
 大きすぎる家は、実用的でなく不都合が多い意味。
朽ち木は柱にならぬ
 腐った木は使えないことから、性根の腐った人は使い物にならないのたとえ。
大工の掘っ立て
 立派な家を建てる大工が、自分は掘っ立て小屋に住んでいる意味。(同義語:医者の不養生・紺屋の白袴)
 言葉の語源をたずねることは楽しいものですが、まさに目からウロコが落ちてしまいますね。
職人さんたちの働きぶりがわかる言葉もたくさんあるので、よく知っていると、家づくりの勉強にもなりますよ!
いかがですか?知っている言葉はありましたか?
あんまり使う事は無いかもしれませんが、覚えておいて損は無いと思いますよ。



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